2013年08月14日

8/11(日) 全国的に猛暑。

静岡UHU ナカムラタツキのイベント「遊びの国」。
素晴らしい夜でした。

1組目の丸山研二郎×渡辺真由子×荒井豊の演奏がこの夜の緊張感を作ったと思う。緊張感と言っても、息苦しさや、張り詰めた感覚ではなく、ステージ上と客席が一帯となり“音楽に集中する”という空気を生み出したというものでした。

2組目の安兵衛。3組目のこたつじゃっくと、その空気を引き継いだ演奏が続いた。
少しだけ安兵衛さんについての感想を。
ボクは拝見するのは2回目で前回がかなり緩かったのです。
正直“いっぷく”の2組目と勝手に思ってしまっていたのですが、丸ケンたちからの緊張感も保ちつつ、緩さだけでなく一本筋が通っているステージでした。
焼津の米やの歌は、同世代(同じ42歳)に染みました。

4組目のそのひぐらし。以前も良いバンドだと思ったのですが、特にこの日は素晴らしかった。

話は変わりますが、自分が「好きになるミュージシャン」というか、「好きになってしまうプレイヤー」ということを最近考えたりするんです。自分は音楽の専門的なことは分からないので主観でしか語れないのですが、「汗をかいて勝負している人間」に心惹かれるのです。
そのひぐらしは、汗をかいて勝負しているバンドでした。
本当に素晴らしいと感激しました。

この日のトリは主催者のナカムラタツキ。
彼が狙ってやった事かはわからないが、1組目から4組目まで見事に緊張感を保ってトリまで繋げてきたのです。
4組の音楽に集中し、客も長丁場で疲れが出てもおかしくない時間帯でした。
ナカムラタツキを多少なりとも知っている人であれば、
「最後にタツキがズッコケルんじゃねーのか・・・」という不安がよぎったと思います。失礼ながら自分は思ってしまった。

しかし
そう、ねぇさん。「し・か・し」だったんです。

タツキは見事でした。
緊張してMCはデタラメでしたが、そんなの全然関係ない。
タツキの歌は伸びやかに「遊びの国」に響いていました。

またまた話が逸れますが
“最後の曲で弦を切る”という現象のことを
「Angel's Over Sign(天使の終演の知らせ)」
と言うのを聞いたことがあるだろうか。
バンドの解散ライヴなど特別な場で、演者も観客も“終わってほしくない”と思うことがある。しかし終わりの時は必ずやってくる。
そんな最後の最後の曲でギターの弦が切れてしまうと“なんでこのタイミングで”となる一方、“これで終わりなんだ。全部出し切るんだ”と、演者も観客にも思わせてしまう「弦の切れるタイミング=終演の知らせ=出し尽くす」。
これは悪戯な音楽の天使の仕業だという・・・

ブランキーのラストのベンジーしかり、ミッシェルのラストのアベフトシしかり。

タツキがアンコールで弦を切ったのは「Angel's Over Sign」だったのだろうか。それとも金穴で弦を変えることが出来なかっただけだったのか?
タツキは金穴だと言っていたが、ボクにはこの日のタツキは全部出し切ったように見えたんです。

ナカムラタツキ「遊びの国」。
素晴らしいイベントでした。
ありがとうございました。



あっ、「Angel's Over Sign(天使の終演の知らせ)」ってボクが作ったホラ話なので検索とかしても出てこないからね!


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